NPO法人ぽたらか・ぽたらか日記2010

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◇年の瀬も押し詰まったのに 2010/12/28(火)

 先月、6ヶ月のアオカン生活から帰ってきたばかりだというのに、女子寮のおばあちゃん、昨日の朝から出かけたま ま帰ってこない。
もう寒くなるから出て行ったりしない。と繰り返し言ってたのに。
少し認知も出てきたから道に迷っているのだろうと、緊急110番をした。

 ところが朝、隣の部屋の人が、「みんなしておらのこと心配して探してくれるんだ。先生なんか、ぎゅっと抱きしめて 『心配してたよーっ』て、くれるんだあ。あんなの、またしてもらいてえなあ。浅草にまたいくべえ。」といって出た そうだ。

 温かい布団で寮の人もいい人たちだし、ヘルパーさんもちやほやしてくれるし、極楽だあ。
っていってたくせに。
それでも心の中は寂しさが埋まらないのかなあ。
ここのじいちゃんたちは外人さんたちと私がハグするのをみてうらやましそうにするんで、ぎゅっと抱きしめてあげた ら、でれでれと笑いが止まらなくなったけか。
おばあさんでも私のハグがそんなにいいのかな。
それならいくらでもしてやるから、帰って来い。
浅草にいかなくてもいいよ。

 また年の瀬も押し詰まり、寒くなってきたというのに。
とはいえ、今のうちは越冬闘争もあり、炊き出しも方々でしているんで、しばらく様子をみて、また捜索隊をだすとす るか。
やれやれ。

 この近在のお方。
小っこくてほっぺたのまっかなおばあさんを見かけたら警察に保護してもらってください。
お願いしますだ。



◇遅発性統合失調症 2010/9

難民被災地ボランティア  平成21年から女子寮を始めたが、入寮者の多くが遅発性統合失調症である。
一般的な統合失調症は青年期に発症することが多いのに比べ、遅発性は晩年に配偶者を失うなどのストレスを引き金 とするので、女性の高齢者が多いとされる。

 おとなしい人が急に人格が変わって、攻撃的になるために家族に見放され、住むところを失ってしまう…、ゆえに ぽたらかへ。
もちろん、病識はないし、被害妄想は甚だしく、口は立つからもう、手に負えないのなんのって。こんな人が本当に 穏やかな奥さんだった時代があったのだろうかと信じられないのだが。
薬を飲まないから、24時間騒ぎっぱなし。ついに音を上げて精神病院に入院させようとなったが、ケースワーカー は精神病患者を輸送する民間業者に頼もうという。それが千葉まで15万円だというので、「うちで送ったら1万5 千円で済みますよ。」と言ってぽたらかで千葉の精神病院に連れていくことになった。
ところが、敵もさるもの。私が関節技で手足を抑えて、と技をかけても軟体動物みたいにくねくねとすり抜けるから 全くかからない。「キャー、今電波が、電波が…。」頭の上で手をひらひらさせてわけのわからないことを。
そこで運転手が「よし、そうなればこちらは最終兵器だ。」と言って、岡ちゃんを呼び出した。「岡ちゃん、そいつ に抱き着いて車に入れろ。」岡ちゃんはよっしゃ!といって抱き着いたとたん、そのばあさんはおとなしくなった。 病院に着くまでおとなしかったので、岡ちゃんが車の中で抱き着く必要はなかったらしい。別に汚げなおっさんの岡 ちゃんの魅力では決してない。

 風呂が嫌いで着替えがもっと嫌いな岡ちゃんのその体臭をモロ嗅いだため、無抵抗になったと思われる。さすがにう ちの最臭兵器だ。



◇ヨエツちゃん永眠す 2010/6/3(木)

難民被災地ボランティア  ヨエツちゃん、享年78歳。
老衰のため死去。
うちに来たのは6年前。
高架橋の下でホームレスをしていたという。
施設や宿泊所をたらいまわしにされたあげく、最後にうちにきた。
ひどい見当識障害で一歩外へ出るともう道がわからない。
何度も何度も夜中に目の前のトイレにいってベッドに帰ろうとして外へ出て迷子になる。
今まで何度警察に届けてはみんなで手分けして探し回ったことか。

 東京に出てきたときは息子を連れてきたらしい。 しかし、建築現場で事故に会い、頭を打ってからその息子はどうしたのか、名前と生年月日はいえるものの、戸籍や前 の住所はどうしてもおもいだせない。
ただ、秋田弁のなまりがひどいことと、お腹に下手なまるで幼稚園児が書いたような鬼の彫り物があることが特徴的だ った。
その彫り物を私達は「ポチ」と呼んでいたが、本人によると、どうもそれは虎らしい。
だから戒名は『虎阿与楽信士』。

 お棺の中に大好きなジャムパンをいっぱい入れてあげた。



◇ぽたらかに日本政府が招待したお客様が! 2010/4/15(木)

バチカン女性司教  その人がどんな人かも露知らず、外務省から外国のお客様がぽたらかに視察に来られると聞いて、「あ、いいすよ 。」ときらくに受けてしまった。
予定の訪問から1時間も遅れて到着したんで、スタッフは食堂を使えないので夕飯が食べれないことだけが気にかか る様子。

 「すごいー、黒塗りのハイヤーがとまっているよ!!」と訪問ヘルパーが目をかがやかせて飛び込んできた。
入り組んだ下町の路地は霞ヶ関からきたハイヤーではわからなかったらしい。
全日本仏教会の事務局長が国際カリタス事務局長をつれてやってきた。

 始めその人がどんなにえらい人か、なんでぽたらかに来るのかわからなかったんで、みんないつものように「いらっし ゃーい。」と出迎えた。
それがなんと、バチカンのNo.3で世界で3人しかいないという女性司教なんだと。
それがなんで、ぽたらかなんかに?
大きな団体が運営している施設には興味が無い。
日本の貧困の最底辺の現場を見たいと女史のたっての希望でとのこと。
そりゃまあ、底辺には違いないけど。
スタッフのおっちゃんが馬のションベンみたいなお茶をいれてくる。
しかも手渡しで。
おいおい、とひやひやするわ。
じゃ、まずぽたらかの説明からと話し出そうとすると、「いえ、ぽたらかの資料はここにあります、」と外務省の御付 きの方からいわれて二度びっくりするわで。

 でも私はどんなに偉い人でもそれが例えホームレスでも、話すことはそう変わらない。
通訳を介してだけれども笑わせながら、小一時間ばかり対談した。
帰りに女史が私が渡した平和のリストバンドのお礼にと木のクルスを握手した手に握らせてくださった。
そんな渡し方をしたら惚れちまうだろー。

 帰りがけに全日仏の事務局長に女史が「今まで案内していただいた中で最高に楽しいところでした。彼女(私のこと) はとってもラブリー!!」ととても喜んで話していかれたそうだ。

 エヘ?ラブリーか?



◇今頃こんな詐欺にひっかかるのは 2010/3/28(日)

 難民が難民だますなよー!
バングラディッシュのお坊様たちが仕事を紹介してやるから紹介料よこせといわれて勿論お金が無いから人からお金 を借りて10万円も渡してしまった。
仕事を紹介してくれないし、おまえたちのことなんかしらないといわれたー、とすっかり意気消沈している小僧さん たち。
年配のお坊さんたちはさすがに騙されない、「コノコタチバカデース」。
だましたのが同じ難民申請のバングラディッシュ人だったから尚のことショックで。
警察はひょっとして仕事を紹介してくれるかもしれないから、まだだまされたという証拠がないという理由で取り扱っ てくれなかったし。

「ベンキョーダイっていうのこれ、手伝ってあげるから借りた人に少しずつ返そうね。」「デモ、アッテハナシタイ デス。」「どうして同じ難民をだましたのかって?」きいてどうすんだよ。
世間知らずな難民だから騙しただけだよ。

イスラムのナスリと仲の悪いお坊様たち。
「ナスリはいやなやつだけど、人を騙しはしないでしょ。」と日本語でさらりといってやったら、深く頷いていた。 大事なところはわかるんだな。

 ジェノサイドから逃れてきたお坊様たち、人を恨むなって無理だけど、この程度は勉強代だとおもって許してやれ。
親を殺したやつらまでも許せと酷なことはいわないから。



◇警察は刑事ドラマごっこすんじゃねえ! 2010/2/26(金)

 先日、朝の出勤通学の衆目の中、女子寮からまだうら若い女の子が手錠かけられ、腰縄打たれてパトカーに乗せられ 新潟まで連れて行かされた。
事情のある女性らが肩を寄せ合って生活しているその場に、管理人にもなんの断りも無く、複数の男性警察官が制服で 押しかけ120Kgの巨体だけれども、決して乱暴な人間じゃない、おっとりしたやさしげなお姉ちゃんを「逃亡の畏れ がある」とフツー手錠なんかかけるか!!
寮の同室者からの通報で始めて知った私は、新潟県警に抗議の電話をかけた。

 罪名は「名誉毀損罪」。
母親と母親がトラブルを起こしている女性をブログで匿名で悪口をいったというものだそうな。
罪は罪といっても、裁判所に呼び出して厳重注意すれば済む話ではないか。
1週間の拘置の上、保釈金を人に借りて釈放されたと検察から聞いたが、帰ってこない。
若い女性がそんな目に会って(手錠をかけられた姿をさらした)みんなの元へ帰れるだろうか。
みんなやっと家族のように心を許しあえる仲になったというのに。心配して彼女の名が出るたびに涙ぐむおばあちゃん もいる。

 あれは梅雨の最中、一人の若い女性が公衆トイレで寝起きしていると保護課から連絡があり保護をした。
まだ日は浅いのか質素だけれどもこざっぱりとした身なりできちんとした受け答えも出来る。
統合失調症の母親が巻き起こすトラブルから逃げまわっている生活だという。
子供は母親を選べないからねー。
そんな母親捨てちゃいな。
貴女は自分のことだけ考えて生きるんだよ。
と助言をして、やっと就職活動もして笑顔もでてきたのに。

Mちゃん、保護は切られたけど、みんな待っているからかえっておいでよ!



         

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ぽたらかとは古代インドの言葉で現実の理想国土という意味です
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